■こんな方に向けて解説!
・電気代の高騰に伴い、スポットクーラーの電気代を知りたい方。
・電気や計算に対して苦手意識がある方。
・電気代の計算方法がよくわからないという方。
工事不要のためエアコンの代わりに使用を検討されている方も多いと思いますが、電気代はどのくらいかかるのか気になる方も多いと思います。今回はアマゾンで人気のナカトミ製スポットクーラーの消費電力を元に電気代を確認をします。
この記事では、電気や計算になじみのない方でも、簡単に電気代の計算ができるように、基本的な電気代の考え方も絵や図を使って解説したいと思います。

私は車から家電と幅広く様々な電気設計エンジニアとして経験をしてきました。様々な経験を積む中で、計算や電気が苦手な方が、理解する上でつまづきがちなポイントを把握できるようになりました。
この記事を読めば、「製品に印字された”消費電力”から”電気代”を計算ための手順」を簡単に把握することが出来るようになります。
スポットクーラーとは?
スポットクーラーは取り付け工事不要ですぐに使える小さいエアコンといったイメージの製品です。スポットクーラーという名称ですが、移動式エアコン ポータブルクーラー、スポットエアコンなど別の呼び方をすることもあるようです。メリット/デメリットとしては以下の通りです。
エアコン冷房と比べてメリットは?
室外機の設置や壁への取り付けが不要になるので、工事費用が掛からずに使用できるというメリットがあります。 また使用場所まで簡単に移動できるので、キッチンや真夏の作業場所などフレキシブルに設置可能です。
デメリットは何がある?
一方で排熱処理をするためのダクトがついており、このダクトやダクトからでる空気は40度近くになるようですので、 放熱のためにダクトを窓に固定しておく必要がありますね。外で使う場合でしたらそこまで問題にはならないと思いますが、屋内での使用ではすこし配慮が必要です。 ただ壁への取り付け工事や室外機の設置が必要なエアコンと比べたら楽だなといった感じですね。
電気代を計算してみよう!
ナカトミ製のスポットクーラーをアマゾンのサイトを見ると、使用する部屋のサイズに対して複数の製品の種類があるようですね。 まずは5-8畳向けの製品を見てみます。
電気代の単価
まず、電気代の単価ですが、25円/Kwhで、つまり1kWを1時間使った場合25円かかるという前提で考えます。
kWh(キロワットアワー)へ単位を合わせよう
消費電力は760Wもしくは780Wと記載されています。 これは家庭用コンセントの周波数によって消費電力が異なるということなので、今回は消費電力の大きい780Wで考えます。kWhへ単位を合わせるためスポットクーラーを1時間使ったと考えると、消費電力量は0.78kWhとなりますね。

消費電力と単価の掛け算をしてみよう
0.78kWhへ電気代の単価である25円/kWhをかけると、1時間当たり19.5円かかるということがわかります。仮に日中8時間つけっぱなしだったと考えると、1時間当たりの電気代19.5円×8時間となり1日156円となります。 さらに1か月続けると,4680円となります。
電気代高騰の影響は?
現在、燃料価格の高騰という状況ももありますので、燃料費調整額、あとは再エネ賦課金もさらに考慮して考えて行きたいと思います。東京電力の2022年6月の燃料費調整単価は2.97円/kWhですね。 また再エネ賦課金は2022年5月から3.45円/kWhとなりました。単価の合計は、6.42円/kWhとなります。

電気代高騰の影響を計算してみよう
この単価に対して電気代を計算してみますね。 スポットクーラーを1時間使った場合の電力量0.78kWhに6.42円/kWhをかけると約5円ですね。 1日8時間使ったとすると40円かかることになります。 1か月続けると約1200円となりますね。


スポットクーラーの電気代の合計は?
先ほどの結果と合わせて考えると、通常の電気料金に加えて燃料費調整額、再エネ賦課金を足すことで1か月5880円ということがわかりました。

ナカトミ製 MAC-22CH
7-10畳向けの製品でも考えてみよう
同様に7-10畳向けのものも確認をしてみます。 消費電力は880Wと1010Wなので大きい方で確認をします。 1時間使った場合の消費電力量、1.01kWhに対して電気代の単価が25円/kWhの場合は25.25円 8時間の使用で202円、1か月で6060円ということになりますね。 さらに燃料費調整額と再エネ賦課金を考慮した場合も計算してみますね。電気代の単価はすべて合計して31.42円/KWhとして考えると 1時間で31.73円、8時間で253.87円 1か月で7616円となります。


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