■こんな方に向けて解説!
・どういった観点で選べばいいの?
・どれを選べばいいのかよくわからない
・容量の計算方法がよくわからないという方。
キャンプや防災など人気が高まっているポータブル電源の選び方を解説したいと思います。これを読めば自分の用途に合ったポータブル電源を選定できるようになります。
それでは今回はJVC製品のカタログを引用して解説をしていきます。
※下記記事ではカタログ内容を引用、加工して説明をさせていただきます。
この記事を読めば、「”バッテリ容量”、”出力”、”効率”といったワードを理解することができ、自分のニーズに合ったポータブル電源の選定」を簡単することが出来るようになります。

私は車から家電と幅広く様々な電気設計エンジニアとして経験をしてきました。
様々な経験を積む中で、計算や電気が苦手な方が、理解する上でつまづきがちなポイントを把握できるようになりました。
考え方の基本

今回はポータブル電源のカタログを見ながら自分に合ったモデルの選び方は以下の通りです。以下考え方を用いて、使用シーンを思い描きながら適正なモデルの選定をする必要があります。
・使用シーンに合ったバッテリ容量[Wh]か
・効率は考慮されているか
・同時に使用する製品を考慮した出力[W]か
・起動時の出力[W]がスペックを超えていないか
カタログの見方を解説
ポータブル電源に記載されている専門ワードについて、解説をしていきたいと思います。
バッテリ容量とは?

ポータブル電源はいわば巨大な電池ですが、容量を表す指標は[Wh]という単位を用います。これはどのくらいの電気を蓄えることができるのかを表した指標になります。
例えばこちらのモデルの容量は1002Whと記載されていますね。
これは1002Wの製品を1時間動かせる電気を蓄えられる意味ですね。 消費電量の単位である[W]と1時間を表す[h]と書いて[Wh]ワットアワーと読みます。
ではこの容量を元に家電をどのくらいの時間動かせるのか考えてみたいと思います。

例えば消費電力が50WのノートPCを例にとりましょう。 バッテリ容量が1000Whの電源に消費電力が50WのノートPC接続します。1000Wを出力すると1時間で容量がなくなるので、50Wの場合は、何時間使用できそうか考えます。単純計算で考えてみると1000Wh÷50W=20h、つまり20時間動かせそうですが、カタログ表記はなんと約15時間となっていますね。
20時間に対して約75%しか使えないという記載になっています。これはなぜかというと、ポータブル電源には効率という観点があるからですね。
効率ってなに?

効率というなかなか聞きなれないワードですが、簡単に説明します。
ポータブル電源で家電を使う場合は、「DC:直流電流」で蓄えられている電気を「AC:交流電流」に変換してコンセントから出力する必要があります。
しかし、DC⇒AC変換を行う場合、ポータブル電源の内部にある電気回路で電気エネルギーを使うことになります。その結果、バッテリ容量のスペックに比べて、実際に出力できる電気が少し失われてしまうという訳ですね。
※一般的にDC➡ACによる変換で2割ほどのエネルギーで失われてしまうようです
DC:直流電流 ⇒ バッテリに蓄えられている一定方向に流れる電流を表しています。乾電池や車のバッテリなども直流電流を使用しています。
AC:交流電流 ⇒ 電気の向きが周期的に変化する電流を意味しています。家電などコンセントから電源を取る製品は交流電流を使用しています。
効率を考慮した容量計算

上記の通り、カタログスペック記載の容量に対し2割ほど容量少なく見積もる必要があります。 ノートPCの例ですと、1002Whの容量に対して大体750Wh程を想定してカタログでは計算していると推測できます。
また複数の家電をつないだ場合も同様の考え方で問題ありません。例えばノートPCと電気毛布で考えてみます。それぞれ消費電量は50Wと60Wだとすると、合計110Wを消費するということになります。 一方、効率を考慮したバッテリ容量は750Whとすると、750Wh÷110Wとなり、約6.8時間は連続で使えそうということがわかります。
出力とは?

続いて出力についてお話しします。カタログスペックにはAC出力1000Wという記載がありますね。 これは家庭用コンセントから出力できる電気エネルギーの上限を意味しています。 家電用のコンセントがついているからと言って、家電はなんでも動かせる訳ではなく最大1000Wまでしか消費電力を賄うことができないということを示しています。

仮にドライヤーなど消費電力が1000Wを超える製品を接続すると動かない可能性があるということになりますね。
また複数の家電などをつなぐ場合は、消費電力の合計で考えれば問題ありません。
例えば、ノートPCと電気毛布、小型炊飯器を同時に使った場合、消費電力はこれらの合計の値で考えればOKということです。 この場合ですと50W+60W+360W=470Wとなり問題ありません。
起動時の消費電力に注意

家電を動かし始めたときは瞬間的に消費電力が増加する場合があるため注意が必要な場合があります。例えば、小型冷蔵を例に考えてみると、一般的な消費電力は60Wに対して、起動の瞬間は約4倍の240Wものエネルギーを使用すると言われています。つまり起動時の瞬間的に増加する電力も含めて1000W以内に収める必要があるということになりますね。
具体的な例を挙げると、ポータブル電源でもともと900Wの家電を使用しており、1000Wに対してまだ100W余裕があるので、消費電力60Wの冷蔵庫を接続します。しかし、実際には起動に240Wを使用し瞬間的に1000Wを超えてしまいます。その場合、冷蔵庫に電力不足から電源が入らない可能性があります。
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